陸の港西淡

陸の港西淡
兵庫県南あわじ市

この建物は淡路島南部と神戸方面への直通バスのターミナルとして、また、西淡町の玄関として計画された「陸の港西淡」の待合所である。 外観は施設名より、港から出航する船の舳先をイメージしたものである。また、建物正面にある時計台はクラッシックな灯台(灯明)をイメージしたものである。 付近の集落は淡路特有の“しころ造り入母屋本葺型”の民家が数多く、この辺りの景観を特長づけており、最近まで本葺型の瓦が住宅の屋根材として普通に使われていた。 このような地域の景観と伝統を考慮して屋根は本葺風とした。ほんの少しだけの新しさと、武道館的な重々しさを避ける為に和型桟瓦葺の上に丸瓦を軒先4枚を残して取り付けた。 いぶし瓦のおもしろさは、いぶし銀の美しさに加えて、時間や見る角度、瓦の形状によって色や光の見え方が違って、色々な表情をもつことである。 この建物では和型に丸瓦を加えることによって、色々な変化をもたせることを意図した。

陸の港西淡
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