■建物特徴(建物設計のポイント)
淡路瓦を最大限に活用することで、地域にふさわしいデザインを目指した。
本施設の形状は、敷地周辺に生息し、希少種指定されているハネビロエゾトンボ、オオエゾトンボの羽根の流線型をイメージした形とすることで、従来の瓦屋根にはないデザインとしている。今までの淡路瓦の既成概念にとらわれない新しい技術や使い方を試みることで、よりグローバルな視点に立った地域性の表現を試みた。
具体的には、山田脩二氏とそのネットワークとのコラボレーションにより、2次曲面屋根の乾式葺き工法を考案することで自由曲面への使用が可能なものとして位置づけたほか、壁面はクラッシュ瓦を塗り込めた「瓦散らし壁」とすることで今までにない瓦の表現を試みた。また、床には敷き瓦を使用したほか、サインやベンチまで淡路いぶし瓦とすることにより、従来の瓦利用を越えた今後の淡路瓦の新しい展開、さまざまな可能性を探ることを意図した。
使用瓦 | 特注瓦 |
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設計監理 | 昭和設計 |
施工 | 森長・大日・全淡特別共同企業体 |
敷地面積 | 185,000平方メートル |
建物面積 | 4,474平方メートル |
いぶし瓦のサインボード
いぶし瓦のベンチ
クラッシュ瓦散らし壁